背番号15

なんちゃってソフトボール選手

ソフトボールのしあいの密かな想いとは

昨日は散々な目に合いました。
営業先の商品部長からクレームです。商品を納めたものの半数以上が不良品であったため昼も取らずに回収に行き頭を下げてきました。取引先の部長は大切なお客様なので当然の行為ですがクレームが私の上司にも入ってしまい帰社してから長々と説教されてしまいました。この上司は怒るというよりは自分の気が済むまでネチネチと嫌味を言うのです。
しかも長時間拘束されてしまうため時間の無駄になることに加えストレスが溜まるためその後の仕事に差支えがあるのです。
2時間ほど経過しやっとのことで解放され残務に追われて仕事を終えたのは23時を回っていました。明日は子供の幼稚園のソフトボールの試合です。
出来れば早く帰宅して妻と打ち合わせや素振りの一つでもしたいところでしたがこの時間では不可能です。二人共既に寝ていました。パパさんチームとは言え野球の経験者が多数おり全く経験のない私には少々辛いのでした。最初は子供の前で格好良いところを見せたいという気持ちがありましたが最近は別の理由があるのです。
実はソフトボールの試合になると他の家庭の奥さんも観戦に来るためみっともないところは見せられません。
三振はもちろん落球や暴投など今までの経験上何度もやらかしているため心配で仕方ありません。
本音を言うと奥さん達に格好良いと思われたいのです。
ヒットどころか逆転ホームランでもかっ飛ばしたいところです。
特に好みのタイプの奥さんがいる訳ではありませんが何かしらを期待する自分がいるのです。現実的にどうこうなる問題ではありませんが他人の芝生は良く見えるとよく言ったものです。普段会社で接している若い女子社員とは違い他人の妻というのがこころ躍らされます。年齢的にも現実味があり手が届きそうなところがあるのでしょう。そんな気持ちを微塵にもみせずソフトボールの試合当日になりました。早起きをした妻が3人分の弁当を作りました。私はバットとグローブを入念に手入れを完了させ野球場に向かいました。試合は嫌な予感が的中してしまいました。初回からエラーをしてしまい先制点に繋がってしまいました。打席には3度立ちましたがヒットどころか凡ゴロ三振です。やはり経験者の珠は簡単には打てません。密かな企みは儚い夢となり終わってしまいました。